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まだガキだった頃に観て、今も大好きなアニメがある。
くだらないギャグの回あり、人生って何だろうってな回もあり。
バラエティに富んだ構成は、登場人物が魅力的であるからこそ成り立つ。
1998年の、『カウボーイビバップ』である。
くだらないギャグの回あり、人生って何だろうってな回もあり。
バラエティに富んだ構成は、登場人物が魅力的であるからこそ成り立つ。
1998年の、『カウボーイビバップ』である。
主人公は27歳、元マフィア構成員のスパイク・スピーゲル。
相棒は35歳の元警官、ジェット・ブラック。
2071年の太陽系で賞金稼ぎをする、スペース・カウボーイなのだ。
そんな男所帯のコンビに、作中2人の女性が加わる。
フェイ・ヴァレンタインは博打好きで2人と同じ賞金稼ぎの美女だが、記憶喪失で借金持ち。
エドは天才ハッカーの少女。
この訳あり女性たちが、男共を振り回すのである。
そう、このアニメは男性と女性それぞれの生き方の差を描いたスペース・オペラなのである。
作中では様々な男女が描かれる。
夫婦、兄妹、親子。
物語内で、「BIG SHOT」という賞金首を紹介する番組がしばしば放映されるが、この番組の司会者すら男女のペアなのである。
作中で番組が打ち切りになり、この2人はそれぞれに別の生活を始める。
他に登場する男女も、それぞれに人生を選びとっていく。
夫に先立たれる妻、妹を救おうとする兄、父から娘への最後のメッセージ。
一見、女性が泣く泣く男性を見送る印象のエピソードが多い。
しかし本質は違う。
過去に縛られる男と、未来へ旅立つ女の話なのだ。
物語を全編通した後にはこんな思いすら浮かぶ。
男と女は相容れない生き物だが、その違いにお互いはどうしようもなく惹かれる。
実に救われないテーマである。
最終話、スパイクは過去の存在であるジュリアとビシャスとの決着をつけるべく、フェイの静止を振り切って去った。
フェイがスパイクの後ろ姿を見ながら放った5発の銃弾は、「行かないで」だったのか「さようなら」だったのか、はたまた「愛してる」だったのか。
それを口にすることが出来ていたなら、スパイクは思い止まったかもしれない。
ジェットは送り出すがフェイは止められない。
スパイクは過去に殉じることを選んでしまうのである。
その口は「死んだ女のためにできることなんざひとつもない」と嘯きながら。
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